古川酒造店の歴史

慶応から令和へ

古川酒造店のはじまりは慶応年間(1865年~1868年)。約130年以上の長い間、大洗で日本酒をつくってきた歴史があります。
酒造りをやめてから約25年、再び「株式会社古川酒造店」を興しました。

古川酒造店の歴史

古川酒造店は、慶応年間(1865年~1868年)に創業と伝わっています。創業者の古川政吉は、天狗党の乱で残った古い蔵を利用して酒造業を開業しました。
明治26年に刊行された「水戸東茨城行方鹿島一市三郡名家禄」によると、明治の時期、古川政吉の酒造場は、屋号を中川屋と称し、大洗近辺で大きく商いをおこなっていました。
明治38年に政吉が死去し、長男・哲三郎、妻・かね、そして五男・文助が古川酒造店を継ぎ、多くの賞を受賞してきました。
昭和28年の文助没後は、文助の次男・政次が継ぎました。古川政次は、数々の受賞もさることながら、清酒カクテルバーなど、当時としては斬新な企画を打ち出してきました。
その後も古川酒造店酒造業を行ってまいりましたが、平成11年130年以上の歴史に一度、幕をおろします。

清酒メーカーとしてのチャレンジ「清酒カクテル」

昭和の初期、古川酒造店の特徴のひとつが、大洗の砂浜に面した立地ということがありました。当時の店主・古川政次は、昭和31年にその地理の特性を生かし、鉄筋コンクリートの屋上テラスを建てました。
そこで催されたのが「清酒カクテル試飲会」です。今でこそ、清酒は熱燗だけでなく、冷酒、スパークリング清酒、清酒カクテルなどさまざまな楽しみ方がされていますが、昭和31年の当時の清酒は「夏向きのしない」お酒とされている中で、当時ブームのはじまりだった洋酒やビールのように、清酒のイメージを変えたいと考え出された企画でした。

受賞してきた賞の数々

大正 3年 3月15日 第5回水戸西茨城酒造組合品評会「磯千鳥」3等賞
大正 5年 3月19日 第7回水戸西茨城酒造組合品評会「松籟」4等賞
大正 6年 3月25日 第8回水戸西茨城酒造組合品評会「松籟」4等賞
大正 7年 9月20日 第1回茨城県清酒唎酒会「松籟」4等賞
大正10年 3月10日 第11回水戸西茨城酒造組合品評会「松籟」2等賞
大正11年 4月 1日 第12回水戸西茨城酒造組合品評会「松籟」2等賞
大正12年 3月26日 第13回水戸西茨城酒造組合品評会「松籟」3等賞
大正13年 3月19日 第14回水戸西茨城酒造組合品評会「松籟」2等賞
大正15年10月15日 第5回茨城県清酒唎酒会 「松籟」3等賞
昭和 7年 3月26日 第4回 常北一市五郡清酒品評会「松籟」優等賞
昭和 9年 3月19日 第6回 常北一市五郡清酒品評会「松籟」特別賞木杯
昭和11年 3月18日 第8回 常北一市五郡清酒品評会「松籟」優等賞
昭和12年 3月15日 第9回 常北一市五郡清酒品評会「松籟」優等賞
昭和14年 3月15日 常北一市五郡清酒鑑評会 「松籟」優選賞
昭和27年11月17日 第1回全国清酒品評会「松籟」優等賞
昭和28年11月31日 第1回日本酒造協会関東信越支部清酒品評会「松籟」優等賞
昭和29年11月10日 第2回全国清酒品評会「松籟」優等賞
昭和30年11月15日 第2回日本酒造協会関東信越支部清酒品評会「松籟」優等賞
昭和31年11月13日 第3回全国清酒品評会「松籟」優等賞
昭和32年11月11日 第3回日本酒造協会関東信越支部清酒品評会「松籟」優等賞
昭和39年 4月 3日 第7回茨城県清酒品評会「黄門」優等賞
昭和45年 4月11日 第10回関東信越国税局酒類鑑評価会「松籟」
昭和47年 4月27日 第54回南部杜氏自釀清酒鑑評会「黄門」優等賞 
昭和48年 4月27日 第55回南部杜氏自釀清酒鑑評会「黄門」優等賞